Byte-level視覚言語モデルによる名刺の構造化情報抽出
概要
名刺などの文書画像から構造化データをend-to-endで抽出する手法として,視覚言語モデル(VLM)が注目されている。
VLMは出力を語彙に基づく離散トークン列として生成するため,対象ドメインのデータから語彙を学習することで,系列長の短縮や認識精度の向上が期待できる。
しかし,文書画像には個人名や組織名,メールアドレスなどドメイン固有の語彙が含まれるため,語彙をドメインに合わせて構築することは,語彙にプライバシー情報が保持される可能性がある。
本研究では,対象ドメインから頻出語彙などを追加せず,プライバシー情報を持たないUTF-8 byte列表現を用いるByte-level VLMを提案する。
Byte-level VLMは,学習済み言語モデルをbyte-level化するBolmoをVLMへ拡張し,文書画像から構造化情報を直接生成する。
名刺画像を用いた計算実験の結果,Byte-level VLMは日本語トークナイザを用いたベースラインと比較して,text decoderが処理する系列長を削減しつつ,同等以上の認識精度を達成した。